2012年1月16日月曜日

むかしむかしのノベルティー





既製靴が まだ庶民には高嶺の華で決して安くは無かった時代の話








その当時 長崎市内に存在した靴店では既製靴を購入すると





本べっ甲製のシューホーンが もれなくノベルティーで付いて来たらしい





職人に依る丁寧な彫りで屋号が記された 今となっては贅沢なノベルティー





長崎は べっ甲の街でもあるので





おそらく近所の べっ甲屋に仕事を発注し作らせていたのであろう





そんな地域の繋がりで仕事を分かち合い 皆が共に豊かになれた良い時代・・





べっ甲製のシューホーンを手に取り 独り静かに耳を澄ませば





心の中には当時の街の活気が聴こえて来る様・・





さて ともすれば破格の安値で高級な1足が容易く手に入り





それこそピンからキリまで実に 様々なモノ達で溢れ返る現代日本





確かに当時に比べて何一つ不自由しない ある意味で贅沢な時代の今日だが





セールで聞こえて来る現在の街の賑わい・・と当時の街の賑わいでは又





心に響く音質が どうにも似て異なる様に思えてしまう 















【果たして街は 人は・・〝活気〟で賑わっているのだろうか?】















旧いノベルティーのシューホーンを手に取りながら時々 ふと そう思う












大川
STOMP/ストンプ
福岡・天神の靴修理屋さん


























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